ファーストライン ラッピングトラック製作第2弾、派手にスタート

【岡山】ファーストライン(岡山市中区)がラッピングトラック製作の第2弾をスタートさせている。2019年8月に会社を設立、同年11月に運送事業をスタートした当初から「長距離」「大型車」の運行にこだわって業務を拡大する一方、「ドライバーが乗りたがるトラック」を作ることにも力を入れてきた。
現在の保有車両は43台まで増加。事業開始と同時に着手した第1弾(写真右)は、ボディー側面に大きく描いたロゴマークを右上がりにして上昇志向を表現するなど迫力あるデザイン。一方、「シンプルな仕上がりを好むドライバーもおり、できる限りはハンドルを握る本人らの要望を採り入れるようにしている」と岡田豊社長(40)。
第2弾のトップを切って納車されたトラック(同左)は「コンセプトというのか、とにかく派手にしたい...とデザインも手掛ける看板会社に要望を出し、できあがった6案を組み合わせる感じで完成した」という。営業開始から5年を経過したことで「ひとつの節目という思いもある」と同氏。今回はフィルムによるラッピングだったが、いま製作中の2台は全塗装によるホワイトバージョンとのことで、デザインやカラーなど同じパターンがないほどバラエティーに富んでいる。
開業時は地元の運送会社の幹線輸送が大半だったが、「2年ほど前からは直荷主の仕事も増えた」と業務拡大を進める一方、いま考えるのは福利厚生の充実化だ。5月から法人契約でスポーツジムの利用も始めたが、「ドライバーの半数が20~30代前半で、とにかく離職率も低い」と、働く立場に魅力と映るアイデアの導入に前向きに取り組む。
異業種からの転職者を採用の基本に置いているのも同社の特徴。「あくまで趣味で...」と5年前にインスタグラム、その翌年からTikTokも始めたが、いまでは採用現場で大きな力になった。今年1月に入社した配車担当の女性は元医療事務で、6月に入ったばかりの女性(24)も運送とは無関係の職場からドライバーに憧れて飛び込んできた。SNSの効果は絶大のようで、「20代前半の彼は経験者だったが、北海道から応募してきてくれた」と楽しそうに話す。
2025年6月30日