阿久津運送 オートボディプリンター導入、業界のイメージ向上も
阿久津運送(新井嘉之社長、群馬県甘楽郡)はこのほど、エルエーシー社の「オートボディプリンター」を導入した。
自動車部品関連をメーンに展開している同社は、デジタコの導入やGマークの取得など安全面への意識も高い。また、「群馬サファリパーク」のラッピング車を走らせるなど、地域社会にも貢献してきた。新井社長は、「もっと恒常的に貢献していきたい」としてラッピングの3分の1から4分の1程度の費用で施工ができるオートボディプリンターの導入を決めたという。
現在は、行政とのタイアップを中心にプリント車両を展開。自社のトラックに、平成26年の世界遺産を目指す「富岡製糸場」(同富岡市)の広告を掲載し好評を得ている。「地域の一員として、地元の魅力をアピールする一翼になれれば」と話す。
これらの活動は目先の利益にはつながらないが、「企業イメージ、そして業界のイメージ向上につながれば」と長期的なビジョンを語る。「トラックに興味を持った人が、いずれ面接に来てくれるのが理想」とも。
また、普通のトラックに比べて非常に目立つことから、車両を見た人からダイレクトに意見が寄せられる。「プリントされた車両に乗るドライバーは意識が変わる。〝見られている〟ことで張り合いも生まれ、数字だけでは表せない相乗効果が期待できる」と話す。
別会社を立ち上げ、プリント事業の外販も始めている。専任者を置き、デザインから請け負う。同県に本拠地を構えるJリーグチーム・ザスパクサツ群馬の移動バスのプリントも手がけたという。
今後は、同事業を第二の柱として育てるとともに、「荷主に対してプリントもからめた提案をしていきたい。そのためには、輸送の品質が良いのが第一条件。荷主のためになるような提案ができるよう、提案力、営業力を磨いていきたい。プリンター事業を新たなチャネルとして、若い人材の採用などにも生かしたい」と話す。
◎関連リンク→ 株式会社阿久津運送