【埼玉】「トラックの内装にオリジナルの要素を入れたらドライバーも盛り上がると思う」「スター・ウォーズや西海岸風に」と打ち合わせに花が咲く、誠輪物流（鶴ヶ島市）の野坊戸薫社長と、カーラッピングやカッティングステッカー専門店のスピード・ワン（伊藤一成社長、所沢市）ラッピング事業部の山田一希常務と澁谷潤氏。

　誠輪物流では、ヘッド部分に水玉模様のラッピングを施した大型トラックをこのほど導入。先に導入した軽トラと共に、ドライバーや取引先、そして地元住民にも「ラッキードット」として好評を得ている。

　同社の「爽やかさ」を追求した水玉模様「ラッキードット」は、「トラックやドライバーのイメージを変えたい」という野坊戸社長の想いから生まれた。同社のＳＮＳには「ラッキードット見たよ！」というコメントも寄せられるという。

　その水玉模様のラッピングを手掛けたのは、スピード・ワンのラッピング事業部だ。「水玉は単純な模様だが、ただ並べればいいというわけではない。データ上で何度もパターンを当てはめる必要がある」と話す澁谷氏。しかし、難しいラッピングでも山田常務は「水玉模様は難しかったが『柄で魅せる』。やってよかったと思える事例」と振り返り、野坊戸社長について「可能性を広げてくれる存在」と話す。

　野坊戸社長は、軽トラで導入した時と打って変わり、「現在ではラッピングを待ち望んでいるドライバーもいる」と、ドライバーの中の変化を楽む。さらに同社では、水玉模様だけではなく、ラッピングを駆使したうさぎやトラなどサファリ柄のトラックの作製も始まっている。

　野坊戸社長は、「『誠輪』というブランド、ステータスを作りたい」とし、一見奇抜なトラックは人目に止まるが「ドライバーは周りから見られているという意識ができ、さらにモラルに気をつけるようになると思う」とし、「ドライバーという仕事を、子どもらに自慢できるような、そんな職業にしていきたい」と、ラッピングに込めた思いを話した。

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