するが通商 不法投棄禁止を啓発、広がるデザイントラックの可能性
【静岡】するが通商(杉本貴彦社長、焼津市)ではトラックのデザインプリンターを導入して以来、富士市、浜松市の行政PRやホンダFCなどとのコラボレーションにより、様々なデザイントラックを手がけてきた。
「デザイントラックの可能性は、まだまだ広がっている」と語る杉本社長が今年になって新たに導入したのは、不法投棄の禁止を啓発する営業用車両。「以前に県と県ト協が協定を結んだ『不法投棄の情報提供に関する協定』から時間が経ったということもあり、その取り組みを埋もれさせないためにも、あらためての意識喚起と情報発信の思いを込めて製作した」という同車両のボディーには、「不法投棄監視中」との文言と共に、可愛らしい猫やリス(両面でデザインが異なる)が文字通りじっとこちらの様子を見守る姿が描かれており、目にした人間にその思いを無言で伝えてくる。
杉本社長は「ゴミが捨てられていること、または捨てることに無頓着な人がいる。そんな人の目にこの車両のメッセージが届くことで、意識を変えてもらうきっかけづくりができれば。ポイ捨ての姿はよく見かけるし、不法投棄もまだまだ目に付く。そんな光景が自分は気になるので、地道ながらこの運動を思い立った」と、今回の取り組みに至った経緯に言及。さらに「人は、何度か目にすることで意識が高まるという性質を持っている。うちの車両が街の中で目撃されるたびに、その効果が高まることに期待を寄せている」と、力を込めて心情をのぞかせた。
個人・企業を問わず、「誰かの思い」を荷物とは別の形で運び続けるデザイントラック。「交通事故を減らすための活用も進めていきたい」と、デザイントラックのさらなる活用と普及に意欲を見せている杉本社長は、単なる広告媒体にとどまらないデザイントラックの持つ大いなる可能性を、今後も模索し続ける。
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