板野紙工 BOXティッシュカバー、トラック忠実に再現
【広島】オリジナル紙製品の企画・開発、木型製造の板野紙工(板野護社長、広島市佐伯区)が手掛ける「オリジナルBOXティッシュカバー」。ノベルティとして開発から10年たつ今も、自社のトラックのデザインをそのまま再現できると運送会社から制作の依頼があり、その人気が続いている。
前身は大正創業で、広島針の箱を作っていたという同社。梱包用の段ボール箱を製造していたが、一風変わったものを作りたいと、意匠や木型制作のエキスパートを仲間に迎え、12年前に段ボール家具を開発。以後、紙製のけん玉や鳴子メガホン、マネキンなどを開発し、数々の賞を受けている。
ティッシュカバーのこれまでの制作実績は約200社で、運送関係では40社ほど。新規営業や周年記念などの場面で使われるという。企画部の板野健輔主任は「車の形はキャッチーだし、トラックと箱ティッシュの比率が同じなので作りやすい。自動車ディーラーからの注文が多い」と話す。
紙に印刷するので、トラックの色やロゴを忠実に再現。車軸数の指定や冷凍機の取り付けなど細部にこだわったり、トレーラのような連結した車両を作ることもできる。ただし、「ペーパークラフトの性質上、球体など丸みのあるものは、どうしても多角形で表現することになる」(同主任)。
自由に着色できる「ぬり絵」タイプもある。また、旧車をレプリカとして作れることで、ノベルティの枠を超えた活用もできそうだ。ちなみに、指を切らないように紙の端は波歯加工に。素材はすべて再生紙。
同主任は「ノベルティとして紙ものは安く気軽に配れるし、見た目にも広告効果が高い。買うほどではないけれど、もらうと嬉しいというところにもマッチするのでは」と話している。
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