峰南運輸 「紅一点」のトラクタ、スカニアが計5台に
【岡山】「コーポレートカラーのパーマネントブルーではなく、記念車両ということで違った色を採用した。後にも先にも恐らく、この1台だけだろう」――。大型トラックやトレーラによる鋼材輸送を主力とする峰南運輸(早瀬基志社長、津山市)は創業25年の節目を迎え、このほど同社にとって初となるオレンジ系カラーを使ってデザインしたトラクタを製作した。
「なぜ違う色を? ...そう聞かれると思っていた」と早瀬規恭専務。車の板金をやっている知人が3年ほど前、「トラックにも興味があるというので大型車の塗装なども任せるようになった」とのことで、「その知人が『スカニアを扱ってみたい』というから自分と、架装業者なども加わってアイデアを出し合った結果、完成した1台」と同専務。車体のカラーだけでなく、「ハンドルを握るドライバーのこともイメージしながら、とにかく協力して楽しみながら進めた」と話す。
ズラリと並ぶブルー系車両のなかで"紅一点"のスカニア製トラクタに乗務するのは、同社でトラックドライバー人生をスタートさせた49歳の男性。入社して5年になるとのことで、特別車が回ってきたのは「車両の代替えの順番が、たまたま自分だった。でもラッキー」(ドライバー)とうれしそう。関東や中京方面に走ることが多いというが、新しい相棒との初仕事は9月9日の地場輸送。「トルクが違うから動き出しがスムーズ。カッコよくて、周囲の視線を感じる」(同)と声が弾む。
記念車両を導入したことで同社が保有するスカニア製トラクタは計5台に。「自分も実際に乗ってストレスがないのを体感している。トラクタは全部で11台あるが、すべてスカニアに切り替えていく考えもある」(同)と評価は高い。
スカニアを増やすことでリクルート効果も期待する。「ドライバーが喜ぶのが一番だが、若い人に興味を持ってもらうには物(トラック)だと思う。仕事の内容がわからずに入社し、トレーラに行きつくまでにやめてしまうケースもある。わが社の門を、まず叩いてもらわないと何も始まらないから」と話す。
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