オクデヤ運送 同じ方向への意識付け、情報共有化などに一役
「トラック運送業界で標準化された一つであり、この先の事業を進めていく上で必要と判断した」と、Gマーク認定の取得を意識した当時を述懐する奥村哲美氏(オクデヤ運送社長、岡山県久米郡美咲町)。2010年に認定を受けて以降、これまで数回にわたる更新を重ねて継続してきた。
大型車を主力とする約100台のトラックや営業倉庫など物流事業のほかに、バスやタクシーを動かす観光事業も手掛ける同社。ここ2年間はコロナ禍で見送りとなっているが、毎年5月に開く全体研修会で会社の業績や経営方針などを発表する一方、隔月で開催する安全会議で現場の意識を高揚してきた。「不幸にして事故などが起きた場合は組織全体で情報を共有化するとともに、それが確実に伝わっているかをチェックする体制も敷いている」と話す。
同社は昨年、GマークをPRするラッピングトラックを作った。「安全性優良」の認定事業所に付与するGマークの広報活動として2012年度から始まったもので、全ト協の要請に基づいて地方ト協が会員事業者に協力を求める格好で取り組んでいる。岡山ではこれまで県南部の運送3社が計4台を製作しており、5台目を担当する同社が県北地域で初めての事業所となった。対象が4㌧車に限られるため、「この辺りで4㌧トラックをそこそこ保有し、かつGマークを受けているのがうちくらいだったからではないか」と声が掛かった経緯を推察する。
決まった輸送業務に就いていない4トンウイング車は現在、県内および山陰エリアを運行して広報活動中。「ISOより取っ付きやすいし、周りで取り組む同業者も増えている。Gマークのためにやり始めたというものは特にないけれど、全員が同じ方向を目指す環境が作れたように感じる」と評価している。
◎関連リンク→ オクデヤ運送株式会社