鶴山運送 ラッピング車両で医療従事者にエール
【岡山】鶴山運送(津山市)は現在、コロナ禍で医療の現場を支える関係者にエールを送るラッピングトラックを走らせている。「医療従事者の皆様に感謝のエールを!」「回復された皆様に拍手を!」「今こそJAPAN ONE TEAM」などと記されたメッセージには、「感染者を特定しようとか誹謗中傷するのではなく、要は治ればいいこと。みんなで前向きにやることが大切」(中岡靖社長)との思いが込められている。
同社は昨年末、車体に直接インクを吹き掛けるタイプのフルオートプリンター(リコーデジタルペインティング製)を導入。本社地の構内に施工施設を整備し、トラックのボディーペイントを始めた。3~4月にかけて練習用に大型車2台に印刷したが、「あくまでサンプル画像を使った試作品で、地場を運行する古いトラックを使った」という。
医療従事者に向けた1台は4月末に完成し、5月から運行をスタートさせた。ボディーの両側面いっぱいに書かれたメッセージは中岡社長が自ら考えたもので、デザイン処理はプロの手に委ねた。
トレーラや大型トラックなど保有する約60台の車両で建築資材をメインに扱う同社。かねてトラックを広告媒体の一つとして活用できないかと検討してきたが、フルオートプリンターの導入に合わせて施工を担当する専従の社員を新たに採用した。
「コロナ禍の現在は準備中の段階」とのことで、営業も兼ねる施工担当者が自治体やメーカーなどを対象に自車、または先方が所有する自動車へのラッピングや、運送会社にもデザイントラックを提案している様子。「現時点で数件の問い合わせをいただいている」という。
◎関連リンク→ 鶴山運送株式会社