遠藤運輸 「打ち出の小槌」で存在感

【トピックス】

 

 【岡山】「とにかく車が好き。アート系のトラックがNGになるなかで、それなら会社の看板でアート風にしてやろうと思った」と遠藤博道氏(遠藤運輸社長=61、和気郡和気町)。新車を組む際にメッキのパーツを付けないのもそうした考えが背景にあるが、それにもかかわらず同社の車両は圧倒的な存在感を放つ。代名詞ともなっている、あの「打ち出の小槌」のせいかもしれない。



 「トラック雑誌で目にして早速、それを真似て平成17年にトレーラの後部扉に張ったのが最初」という。商売繁盛の文字があった当初デザインを変えて2台目からはオリジナル化し、ウイングの3面やハイルーフ部分、ダンプはプロテクターにも掲示するなど、あらゆる部分に同社の〝顔〟が登場するようになった。



 令和に入り、小槌に付けられた房に躍動感を与えた新バージョンを採用。トラックやトレーラ、ダンプなど32台を抱えているが、すでに7台が新バージョンを掲げる。また近年は、保有するスカニアやボルボ車のマークとそれぞれコラボさせた迫力あるデザイン(写真)も登場。「看板代は高いが、ハンドルを握るドライバーの誇りにもなっている」と話す。



 昭和63年にダンプ1台からスタートした同氏だが、バブル期に増車するなどダンプ事業を拡大する一方、平成14年にトレーラの長距離輸送を足掛かりにトラック事業にも手を広げてきた。「県外で名刺を差し出すと『あっ、岡山の遠藤さんか』と、会社のシンボルが浸透しているのに驚くし、素直にうれしい」と目を細める。

 

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