ヒカリ産業 チャレンジ的にトレーラ導入
【岡山】ヒカリホールディングス傘下のヒカリ産業(長田和明社長、岡山市東区)は4年前の春、グループに3つある実運送会社で初となるトレーラ導入に際し、「当時は現在ほど走る姿を見なかったし、最初から決めていた」(長田和也常務)とボルボ製のトラクタを選んだ。トレーラに乗りたいという声が現場から出たことで、大切な労働力の流出を防ぐという事情もあった。
外国製の大型車両に対する意識が、周辺で先行する同業他社の反応を聞くなかで変わっていたのもある様子。当初は償却も踏まえて4年後に増車を計画していたというが、「自分もトレーラに乗りたい」と同じく30代前半のドライバーが名乗りを上げたことで昨年9月、ボルボ製トラクタを1台追加した。1台は兵庫と広島間、もう1台は名古屋と岡山の間でそれぞれ飲料輸送に従事している。
グループで約300台の営業車両を保有するが「一般貨物は40台ほどで、あとは冷凍・冷蔵車による食品輸送が主力。物流センターや倉庫から店舗へ走る4トン車が中心となるため、大型車両も全体で70台ほど」(同常務)という業態。サイズ的にトレーラが入れない施設も少なくないことで、これまで導入の意識は低かったという。
ボルボ・トラクタに乗る2人からは「見た目にカッコいい」「馬力があるから坂道でストレスがない」「運転席内で立って動ける」と喜びの声が届く。長田社長のこだわりもあってキャビン後部にエアロを装着したトラクタは「10台くらいまでなら、このスタイルで。車両費は、この先のドライバー確保のための広告宣伝費と考えれば高くないと思う」と話している。
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