新世通商（尾上佳弘社長、滋賀県愛荘町）では、創業20周年記念にデザイントラックを導入した。尾上社長自らが一から構想を練り、約３か月考え抜いたもので、デザイン会社と綿密な打ち合わせをしながら納得のいく車両に作りあげた。

　カンパニーカラーの青を背景に、社名や理念を英文字で表記。はばたく青い鳥には「幸せ」、チェッカーフラッグには「勝利」や「輸送品質で１番になる」などの意味を込めている。目を引くトラックは応募者を増やす効果を期待しているほか、あおり運転などの抑制や、背負う責任の大きさへの自覚を持たせるなどの意味もある。

　同車に乗るのは、入社し約２年になる井関信義さん。長野県からの精密部品輸送を手掛け、丁寧な洗車でトラックを大切に使う井関さんは、「乗務中に特に気を付けているのは車間距離。前方との距離をつめすぎると、大きな車両だけに相手に威圧感を与えるだけでなく、強めのブレーキングによって荷物にも車両にもよくない。顧客の信頼や社長の期待に応えるためにも、自分が出来るのはきれいな状態を保ち、今まで以上に安全運転を続ける事しかない」と話す。

　尾上社長は「デザイントラックは、運転する気持ちも一層引き締まる。さらなる輸送品質の向上にデザイントラックが一役買えば」とコメントする。

　同社は安全装備など車両にお金をかけ、人材が入りやすい環境を整備しているだけでなく、福利厚生の充実やマイホーム購入などの支援制度、目標達成者に対する表彰など、社員が気持ちよく働ける環境にしている。車両は旧車含め全車に衝突被害軽減装置・ドラレコ・タコグラフを装備し、近年では追突以外の事故防止のために、３６０度カメラやナイトビジョンの装着も行っている。

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