嵯峨山通商 天空の城を全国へPR

【トピックス】

 

 【兵庫】嵯峨山通商(嵯峨山啓社長、朝来市)の本社営業所で5月22日、天空の城として知られる竹田城跡をラッピングした大型トラックの納車式が開かれ、引き続いて安全祈願の神事が執り行われた。会場には藤岡勇・朝来市長のほか、「近年は納車式を行うケースが少なくなっている」とUDトラックスからは地域営業部(姫路市)の4人に加え、飯田潤支社長ら近畿支社(大阪市大正区)からも3人が参列した。



 標高353.7mの古城山の山頂に築かれた竹田城は、山全体が伏せた虎に見えることから「虎臥城」とも呼ばれる。秋の晴れた朝に発生する濃い霧が城跡を取り囲み、雲海に浮かぶ姿から天空の城として全国に知られる同市の貴重な観光資源。「コロナ禍で出歩くのが難しい状況が続くが、地域を盛り上げることにつながれば」(嵯峨山幸広会長)と、地元・竹田の先輩でもある藤岡市長に話を持ち掛けたことでラッピング車が実現した。



 納車式で啓社長も、「全国を走って竹田城、朝来市をPRしたい」とあいさつ。雲海に浮かぶ城跡を写し込んだ後部扉の右下には、同社長が商工会青年部の一員として作り上げたマスコットキャラクター「たけじぃ」が、地元名産の岩津ネギをさり気なく宣伝。藤岡市長は、「こうした取り組みを市がやればスピード感がなく、民間の力に感謝する。コロナ禍が明けたら、全国から多くの人に訪れてもらえるように期待している」と話した。



 大型冷凍車に特化して食品輸送を手掛ける同社。式典には、ラッピング車の運転席を任された林和哉さんと奥さん、4歳になる息子さんの姿もあった。同社に勤めて約10年になるというドライバー歴20年の林さんは「新車も、ラッピング車に乗るのも初めて。いい緊張感を持ちつつ、安全運転を徹底しながら会社や地元に貢献できるように努めたい」と気持ちを引き締めていた。関西~関東間をメインに、九州北部から東北までの広い範囲で天空の城のPRが始まる。

 

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