F‐LOOP 「痛車」業界に参入、ボディプリント技術を応用
Futajima Logi(田上圭一社長、大阪市住之江区)のグループ会社でオートボディプリント事業を展開するF‐LOOP(同社長)はこのほど、「日本の絵師」というブランドを立ち上げ、「痛車」業界に参入した。
痛車とは、車体に漫画・アニメ・ゲームなどに関連するキャラクターなどを装飾した自動車のこと。同社は3月31日に東京のお台場で開催されたイベント「お台場痛車天国2024」に出展し、同社が制作した痛車「日本の絵師初号機(トヨタハイエース)」を披露し、さらに、書道家で「日本の絵師」の題字を手掛けた真澪氏による書道パフォーマンスも行われ、大いに注目を集めた。
「もともとボディプリント事業をトラックなど商用車向けでずっとやってきたから、技術的には乗用車に対してもトラックに対しても変わらない」と話す田上社長。「商用車で培った技術を何か他で役に立てないかと探していたなかで、痛車が目に入り、調べてみたら、制作にかなりの値段がする上に、シールやラッピングは剥がしにくいし跡が残り傷がつく場合もあるなど、お困りの声が聞かれた」ということから痛車制作を決意。幅13m、高さ3mの巨大な印刷機「オートボディプリンター」で車体に直接印刷する技術を、痛車に応用した新事業をスタートさせた。
「オートボディプリンターであれば比較的安価で施工でき、さらに商用車で磨き上げた当社のコストダウンの手法により、費用面で痛車を我慢している人がいれば選択肢の一つとして提案していきたい」と話す田上社長。「当社のプリント施工は特殊な溶液で簡単に消すことができるので、傷をつけることなく何度でも消したり再施工も可能」と説明。有名な絵師(現在10人が在籍)の描きおろしオリジナルイラストの施工を行う「プリント痛車」のブランドである「日本の絵師」とともに、「痛車ライフをもっとカジュアルに楽しんでもらいたい」と願う。
「まずは国内で実績を作って、ゆくゆくは海外展開もしていきたい」と展望を語る田上社長。さらに、「若者のトラック離れやドライバー不足の問題など閉塞感のあるトラック業界においても、自社の情報発信や会社を広める手段として、ボディプリントを身近なものとして考えていただければ嬉しい」との思いを話す。
◎関連リンク→ 株式会社Futajima Logi